大阪・福島にあるコワーキング・イベントスペースGRANDSLAM(グランドスラム)にて、奈良県にゆかりのある人たちが集うイベント「あやかる奈良」を開催しました。
「あやかる奈良」概要
奈良県民はもちろん、奈良県にゆかりのある人や大好きな人が集い、飲み、語り合うローカル交流イベント。運営メンバーは、共同主催のPotatoWorksの寺西 実加さんと運営協力スタッフの株式会社NaraDeWa代表取締役の奥村 政哉さん。奈良県出身の主催者が、とっておきの奈良に触れられる一夜を提供しました。
・イベント詳細(Peatix)
https://ayacalnara.peatix.com/view
【”あやかる”とは?】
美しく上品であり、奥ゆかしいといった意味を持つ漢字「綾(あや)」。
奈良の持つそうした文化を醸し、耕したいとの意図から「綾カルチャー」転じて「あやかる」と名づけました。
また、大和言葉である「あやかる」には、「めでたい物、幸福な人に似て自分も幸福に恵まれる(ように願う)」といった意味があり、奈良にあやかって幸せになりたいといった意味も込めています。
企画コンテンツ
会場情報【コワーキング&イベントスペース『GRANDSLAM』】
「成長・共創・つながり」という3つのコンセプトを軸に運営している、2019年8月設立のコワーキングスペース・イベントスペース GRANDSLAM。快適な作業環境を提供するだけでなく、学べるイベント、つながれる機会の創出などを通し、関わる人たちのビジネスの可能性を広げ続ける進化系スペースです。
2023年7月に移転し、新生GRANDSLAMとして第二章がスタート。クラウドファンディングでは約300万円の資金調達に成功し、多くの利用者に愛されているスペースです。
・コワーキング・イベントスペース「GRANDSLAM(グランドスラム)」HP
https://grandslam.osaka/
イベントの様子
「え、こんなに集まる?」と運営スタッフ一同驚きの中当日を迎えた当イベント。最初は5~10人くらいでテーブルを囲みながらのんびりやろうかと思っていましたが、あれよあれよという間に人数が集まり、最終的に20人を超える規模での開催となりました。
「これはさすがにちゃんと企画組んだ方がよくね?」と直前になって練り上げた企画は、参加者それぞれが奈良にまつわる思い出や物語を紹介する「奈良エピソードトーク」、奈良にゆかりのある人たちのつながりをつくる「交流会」、そして奈良で活躍するプレイヤーによる奈良の魅力や最新トレンドを紹介する「Nara Pitch」の3本柱で進行。さらに、せっかくの奈良の集いなので、奈良を感じられる地酒や銘品で参加者をもてなそうとスタッフ選りすぐりの逸品を用意しました。
奈良エピソードトーク
最初のプログラムは、奈良にまつわる思い出や物語を紹介する「奈良エピソードトーク」。軽く自己紹介をした後、それぞれの奈良エピソードを紹介いただきました。
「◯◯小学校に通っていて、有名な卒業生は芸能人の◯◯です」といった同窓生自慢に盛り上がったり、「猿沢池は思い出のファーストキスの場所です」といった甘酸っぱいトークに湧いたりと、各々思い出の場所とエピソードを魅力たっぷりに語ってくださいました。
「◯◯塾で働いていました」という話が出た際は、参加者から「子どもの頃に通っていました!」とのリアクションがあったり、「◯◯高校のバレー部ということは、もしかして◯◯さんをご存知ですか?」と共通の知人が発覚したりと、大盛り上がりの一時間でした。
ローカルトークで奈良との関係を再び意識しつつ、会場の参加者同士がつながり合う。これは企画立案時に意図した理想の姿だったのでとても嬉しかったです。
交流会
自己紹介と奈良エピソードトークを終えた後は交流会へ。お互いのことを知り、共通の話題や接点を見つけられた参加者が多く、「先ほどのお話を聞いてぜひご挨拶したいんですけど……」と、積極的に名刺交換が行われていました。
今就いているお仕事や、今後奈良で仕掛けて行きたい取り組みなどの話題が盛り上がっているグループもあり、「今度一緒に飲みに行きませんか?」「ぜひこちらでご一緒しましょう!」と誘い合う姿も見られました。
交流会の中には、会の趣旨説明や代表挨拶があったのち、「じゃあ交流してください」と会場に放り投げるものが多くあります。主催の寺西さんと運営スタッフの奥村さんは、交流会企画を立案する際、「誰一人としておいてけぼりにしない」「ひとりぼっちをつくらない」を一番大事にしていました。お二人の気配りや細やかな声掛けが、会場にあたたかな安心・安全の空気を生み出していたように思います。
Nara Pitch
場があたたまったところで、奈良で活躍するプレイヤーによる奈良の魅力を紹介する「Nara Pitch」を実施。記念すべき第1回目のあやかる奈良を、3人の登壇者が盛り上げてくださいました。
一人目の登壇者は株式会社NaraDeWa代表取締役の奥村 政哉さん。「奈良を日本で一番ワクワクする場所にする」を社のミッションに据え、企業課題を解決する経営コンサルティングをはじめ、『橿原市を楽しむ』をテーマとしたメディア「カシュー」や、テイクアウト・デリバリー対応の奈良県内の飲食店を紹介するWebサイト「奈良テイクアウト」といったメディアを運営しています。
・株式会社NaraDeWa(HP)
https://nara-dewa.com/
・カシュー(HP)
https://web.gogo-kashihara.com/
・奈良テイクアウト(HP)
https://nara-takeout.com/
プレゼンでは、「奈良は“鹿”だけじゃない。他にもたくさん魅力がある」とアピール。自身が参加したイベントでは、奈良のマスコットキャラクターがほとんど鹿だったことに衝撃を受け、「冗談じゃない!」と憤りを覚えたと話します。
特にご自身が観光大使を務める中南和の橿原市には、日本初代の天皇である神武天皇を祀った「橿原神宮」や、世界文化遺産への登録を目指して整備が進み、近年高い注目を浴びている「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」など、世界に向けて発信できる魅力はたくさんあります。
事業を通し、そんな“鹿”だけに限らない奈良の魅力を発掘し、ワクワクできる場所をつくっていきたいと会場にメッセージを送り、プレゼンを締めくくりました。
続いての登壇者は株式会社LeINの大江 竜太さん。採用・人事課題の解決をサポートする同社のプロフェッショナルでありながら、奈良県大和郡山市で開催されている金魚すくいの日本チャンピオンに輝いた実績を持つ異色の方です。
・株式会社LeIN(HP)
https://lein.co.jp/
・全国金魚すくい選手権大会(HP)
https://www.city.yamatokoriyama.lg.jp/02/index.html
プレゼンでは、知っているようで知らない金魚すくいの選手権大会について発表。奈良県民のみ本番前日に予選大会があるというシード制の紹介や、年々レベルアップしていく参加者の腕といった近年の傾向、そして「本当の勝負はポイが破れてから」と闘いのポイントまで詳しく話してくださいました。
ちなみに、上位入賞者の景品はとても豪華で、1位はなんとハワイ旅行。3位は当時最新だったFAXが景品だったそうです。これらは実際に1位と3位を獲ったことのある大江さんならではの情報で、参加者は感嘆の声をあげていました。
大トリを務めたのは、奈良市の秘書広報課の職員であり、奈良の魅力を発信する地域活動「編集奈良」の代表を務める高松 明弘さん。当日用意してくださったスライドの枚数はなんと314枚。その中から当イベントに合うものをセレクトして発表してくださいました。
・編集奈良インタビュー記事
https://greenz.jp/2022/10/31/connectnara/
冒頭、高松さんは「自虐で笑いを取るのをやめませんか?」と提案。身に覚えのある話で、振り返ってみると「うちの地元には何も無い」といった形で笑いを取ることは多々ありました。実際にPeatixのイベント募集ページでも奈良を虐げています。奈良出身者として、安易なディスブランディングに走ることなく、奈良の魅力をしっかりと発掘して発信しこうと意識を改めました。
続いて、奈良市が進めているプロジェクトについてご紹介がありました。奈良市は現在ハードの利活用に力を入れており、春日表参道や西大寺一条線などで多くの取り組みが誕生しています。
これまでの行政のまちづくり・地方創生は、「活用イメージも無いままにハコモノをつくって持て余してしまう」といった事例が多く、うまくいかないイメージを持っていました。ソフトへの投資が少ないためせっかくのハードが活用されずに負債となるケースが多かったように思います。
しかし、奈良市では課題であったハードを利活用するソフトの動きが盛んになっており、さらに地域住民や出身者といった市内外の人材を広く巻き込んでスケールさせています。これほど進んだ官民連携の取り組みを、まさか地元の奈良で見られるとは思ってもみませんでした。正直感動しました。
奈良県の中心市街地である奈良市をアンカーとし、同県の他地域へこうした取り組みが広がっていくことを心から期待しています。
三者のプレゼンは多くの聴講者の心に届き、参加者は強く興味関心を持ったようでした。「Nara Pitch」後の交流会では、登壇者の周りにプレゼンの内容をより深く聴こうとする人が集まり、終始熱気のある交流が行われました。
楽しい時間は早いものであっという間に閉会の時刻に。惜しみつつも次の再会を約束し、イベントは終了となりました。
奈良の魅力を再発見し、新たなトレンドや最新動向をキャッチアップし、同郷の仲間とのつながりを得られた今回の「あやかる奈良」。vol.2の開催はすでに確定しており、企画が鋭意進行中です。ぜひお楽しみに。
ご参加いただいた奈良県にゆかりのある皆様、本当にありがとうございました!
参加者の声
以下にてご参加いただいた皆様の声をご紹介します。
「あやかる奈良vol.2」は2024/8/10開催!
【日時】
2024年8月10日(土)17:00~19:30
【場所】
GRANDSRAM
大阪市福島区のコワーキングスペース
(環状線JR福島駅より徒歩1分)
・HP
https://grandslam.osaka/
・会場までの道順
https://youtube.com/shorts/DflxJh4O_BI?si=IX3Ky2GrM0sUL-tk
【企画概要】
前回大好評だった「奈良エピソードトーク」「交流会」「Nara Pitch」の3本柱に加え、夏ならではのスペシャル企画をご用意してお迎えいたします。
【タイムスケジュール】
17:00:開場、受付
17:10:主催挨拶
17:20:自己紹介、奈良エピソードトーク
17:50:交流会
18:10:奈良ピッチ
18:30:交流会
18:50:閉会の挨拶
19:15:完全撤収
【参加申込】
詳細は以下リンク(Peatix)より!ぜひふるってご参加くださいませ!
・【あやかる奈良vol.2】奈良にゆかりのある人集合!奈良がきっともっと好きになる一夜
https://ayacalnara2.peatix.com/view
━━━━profile━━━━
近畿圏を拠点として活動している編集ライター、カメラマン。大学卒業後、小学校教諭、塾講師、保育士を経験。2019年からは合同会社hyphenに転職し、コワーキングスペースmocco姫路スタッフ、コワーキングスペースmocco加古川の立ち上げに関わり、コミュニティマネージャーとして活動。その後兵庫県播磨地域の情報誌『まるはり』の編集・取材フォトライターを経て独立。2024年3月より大阪・福島のコワーキングスペースGRANDSLAMのコミュニティマネージャー。
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